イヌ・ネコを飼うにあたっての予防について
なぜ予防接種するの?
ウイルス・細菌などから起こる伝染病を、ワクチンを接種することにより予防できます。ワクチンを注射することで免疫を新たに作り出し、伝染病にかかりにくくします。
ワクチン接種プログラム
■イヌ(一般的な例の場合)
- 第1回:6~8週齢
- 第2回:9~11週齢
- 第3回:12~14週齢
- その後年1回追加接種
- 狂犬病予防・・・狂犬病予防法による法的義務により年1回
■ネコ(一般的な例の場合)
- 第1回:8週齢
- 第2回:10~12週齢
- その後年1回追加接種
※年齢・環境・健康状態により異なりますのでワクチン接種プログラムについては、ご相談ください。
犬の予防注射(混合ワクチン)
- ■犬ジステンパー
- 高い熱、目ヤニ、鼻水、クシャミが出て、元気・食欲がなくなります。
また、嘔吐や下痢をしたり、ふるえやケイレンなどの神経症状を起こす場合もあります。特に子犬では、死亡率も高い伝染病です。 - ■犬伝染性肝炎
- 高い熱が出て嘔吐や下痢をしたり、元気・食欲がなくなり、時には目が白く濁ったりします。症状の程度は色々ですが、全く症状を示すことなく突然死亡する場合もある恐ろしい伝染病です。
- ■犬アデノウイルス2型感染症
- 熱が出たり、食欲不振がみられ、クシャミ、鼻水の他、短く乾いた咳が続き、のどや扁桃がはれる場合もあります。特に、他のウイルスや細菌との混合、あるいは二次感染によって症状が重くなります。
- ■犬パラインフルエンザ
- 水様性の鼻水や咳、軽い発熱と扁桃のはれなどがみられます。犬アデノウイルス2型など他のウイルスや細菌と混合、あるいは二次感染が起こりやすく、その場合は症状も重くなります。
- ■犬パルボウイルス感染症
- 食欲がなくなり、衰弱して発熱や嘔吐、時には血液の混じった激しい下痢が見られます。重症になると脱水が進み、短い経過で死亡することもあります。
伝染力が強く、非常に死亡率が高い病気です。 - ■犬コロナウイルス感染症
- おもに嘔吐、下痢、脱水を起こします。幼若な子犬の場合、犬パルボウイルスなど他のウイルスや細菌などの二次感染を誘発し、症状が重くなる場合があります。
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)とは異なります。 - ■犬レプトスピラ感染症
- レプトスピラに感染しているネズミなどの野生動物の尿やその尿に汚染された水や土を介して皮膚や口から感染する事知られています。
犬を含むほとんどの哺乳類に感染し、発熱や嘔吐、脱水、出血などえお引き起こします。
重症化すると死に至ることもあります。
※初めて予防接種を受けられる方は、午前中の受診をお勧めします。(予約不要)
犬のフィラリア予防
- ■犬のフィラリア
- フィラリア症とは 蚊によって犬から犬に媒介される病気です。
蚊の吸血により犬の体内に入り寄生して色々な症状を引き起こし一度住み付いてしまうと駆除するのがなかなか困難な病気です。
寄生虫が心臓や肺に寄生して肝臓・腎臓・肺などに多くの異常をきたします。 - 主な症状としては、食欲が無くなる、体重が減る、散歩に行きたがらなくなる、咳、赤いおしっこ、などがあります。
- 季節や状況により変わりますが、5~11月末まで月に1回予防薬を投薬すれば感染は予防できます。
飲み薬が苦手な子には、お肉タイプのおくすりや注射などもありますので、お気軽にご相談ください。
狂犬病予防注射
- ■狂犬病予防注射
- 病名から”イヌが感染する病気”と思われるかもしれませんが、ヒトを含む全ての哺乳類が感染する可能性のある伝染病で、発病後の死亡率はほぼ100%な上に治療法がない病気です。
それゆえに、ワクチン接種が狂犬病予防法により生後91日以上の犬の予防接種が義務づけられています。 - 狂犬病予防法では、狂犬病の予坊注射が年1回義務づけられており、受けない場合は20万円以下の罰金に処せられます。
猫の予防注射(混合ワクチン)
- ■猫ウイルス性鼻気管炎
- ヘルペスウイルスによる感染症で、ひどいクシャミ、セキ、鼻炎などの呼吸器症状のほか、結膜炎をひき起こします。高熱で食欲はなくなり、鼻水と涙で顔中クシャクシャ、典型的なカゼの症状がみられます。
- ■猫カリシウイルス感染症
- かかりはじめはクシャミ、鼻水、発熱など、猫ウイルス性鼻気管炎にたいへんよく似ています。症状が進むと舌や口の周辺に潰瘍ができることもあり、また、ときには急性の肺炎を起こして死亡することもあります。
- ■猫汎白血球減少症
- 白血球が極端にすくなくなる病気で、パルボウイルスが病原体。高熱、嘔吐、食欲がなくなり、下痢がはじまると脱水症状となります。体力のない子猫などは、たった1日で死ぬこともあるこわい病気です。
- ■猫のクラミジア感染症
- クラミドフィラ フェリスによる感染症。菌は眼や鼻から侵入するため、結膜炎、鼻水、クシャミ、セキがみられます。肺炎を起こすこともあります。ヒトに感染して結膜炎が起きた例も報告されています。
- ■猫白血病ウイルス感染症
- 持続感染すると80%が3年以内に死亡します。白血病やリンパ腫などの血液のガン、貧血、流産などを起こします。病気に対する抵抗力(免疫)が弱まるため、いろいろな病気も併発しやすくなります。感染してから発病までの期間がたいへん長く、その間は見かけ上健康にみえますが、ウイルスを排泄し、他の猫へうつします。
※初めて予防接種を受けられる方は、午前中の受診をお勧めします。(予約不要)
猫のフィラリア予防
- 犬の病気と油断していませんか?フィラリアは猫にも感染します。
- 主な症状としては食欲不振、嘔吐、呼吸困難、そして突然死にいたることもあります。室内飼いだからといって油断はできません。室内外を問わず、蚊がいれば危険にさらされています。猫のフィラリア感染率は全国平均12%(抗体陽性率)というデータがあります。(平成9年度日本小動物獣医学会年次大会において、日本ー猫フィラリア症予防研究会発表)
- ぜひ愛猫のフィラリア予防をしてあげてください。
お薬は毎月1回首の後ろの皮膚に滴下するだけ、同時にノミやダニお腹の寄生虫の駆除も同時にできるタイプもあります。
犬と猫のノミ・ダニ予防
- ノミやダニは、ペットの病気だけではなく、様々な感染症を媒介します。
昨今、ニュースや新聞記事などでも話題となりましたがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)や日本紅斑熱など、マダニに咬まれてうつる感染症(場合によっては死に至ることも)も報告されています。
予防によりワンちゃんやネコちゃんを守りつつ飼い主様も守ります。
滴下タイプやチュアブルタイプ、最長3カ月有効なお薬もあります。
まずはお気軽にご相談ください。